ヴァリスタン
周辺都市国家を含む連合国。首都はノヴァストラ(Novastria)。
国土はそれなりに広く、肥沃な土地と天然資源に恵まれている。
現国王アルドリックの先見性により、女性騎士団フレイム・リリーの起用。これを機に勢力を増し、国家は繁栄し、国民は国王と女性騎士団に熱狂した。
女性騎士団フレイム・リリー
世の理不尽さや抑圧からの解放を求める女性たちが、団長のアリアナ・ヴァレリアの下に集った傭兵団。
アリアナが偶然エーテルを身体にとどめる手法を発見し、その技術を活用したアーマーや衣服を団員に広めた。アリアナ製アーマーにより、エーテル能力を開花させる団員たちが現れた。後に鍛冶師ヴォルガンとの協働によって確立されるヴェールド・アーマー(Veiled Armor)は、さらにエーテル効果を高めた。
しかし、これらのアーマーは、胸や下腹部付近を露出する傾向があるという欠点があった。エーテル効果により防御力に問題はないものの、女性の身体を見せ物にしているという批判を受け、娼婦の傭兵団などと揶揄された。その奇抜なデザインは魔法の自律的決定に基づいており、アリアナ自身にも制御不可能だった。
しかし、そのような批判も、彼女らが戦場で数々の戦果を上げると次第に収まり、一転して女性たちの憧憬の的となった。フレイム・リリーを模倣した衣服を纏う町娘たちも現れるようになった。
アリアナの傭兵団は、ヴァリスタンのアルドリック王の信頼を得ると、王宮騎士団となった。
元老院
国王の意思決定に助言を与える諮問機関。王家よりも歴史の古い組織。
属国から富を収奪するルートを持っており、独自の軍や諜報機関も持っている。
求心力を増すアルドリック王と女性騎士団に対して、自らの影響力が低下し、王を御しきれなくなることを懸念して計略を図る。彼らの私兵たちは、視覚制限型エーテル強化アーマーを使用している。
カラドン帝国
ヴァリスタンと敵対する帝国。世界最大の領土を誇る。土地の大部分は乾燥地帯。
ヴァリスタンの元老院と密かに繋がっている。元老院から数着のヴェールド・アーマーを入手し、自国の戦力とすべく研究を進めている。
女将軍ヴェラ・ザフィラ(Vera Zafira)が偶然に1着のヴェールド・アーマーと高い親和性を示し、実践投入されている。
ゼノス共和国
科学や魔法工学の研究開発先進国。エーテルを利用した機械や道具を開発している。ヴァリスタンの豊かな資源を狙っており、敵対している。カラドン帝国とは同盟関係。
フレイム・リリーを捕らえ、その強力なアーマーと着用者の身体について研究する為に、彼女たちを弱体化・拘束する装置の開発を進めている。
レオニア王国
熱帯地域の小国。勇敢で誇り高い戦士たちが多い。エーテルを使用する特殊部隊を有する。レオニア王国は彼らの信じる宗教に基づいた男性中心社会で、ハーレムと呼ばれる一夫多妻制を採用している。
レオニア国王は、フレイム・リリーを娼婦や異端者と見下しており、彼女たちを滅ぼすと宣言している。
その他勢力
冒険者ギルド
各地に支部を持ち、冒険者たちに様々な依頼や情報を提供。国や民間からの依頼を受け付けており、それらを冒険者たちに斡旋。依頼の内容は様々であり、魔物討伐や希少品収集、護衛、探索などがある。依頼には難易度や報酬が設定されている。高難度・高報酬の依頼を受託できるのは、高ランク冒険者のみである。
エーテル魔術師ギルド:アルカナム
魔術の研究や教育を行う組織。魔術師や魔法学者が多く所属。各国とは中立的立場。
多くの国は、野放図にエーテル魔法を使う者が現れ、秩序を乱すことを嫌う。そのため、能力者の素性や動向をアルカナムに調査・監視・管理・報告させる役割を与えることと引き換えに、彼らの活動を承認し、時に支援している。
宗教組織:エクレシア
神々への信仰と礼拝を行う組織。神官や信者が多数所属しており、信仰心の高い者は、神々から授かった奇跡を起こすことが出来るとされる。それは即ちエーテル能力である。異教徒との衝突に備え、軍を有している。
交易者ギルド:メルカトール
商業や貿易を行う組織。商人や交易商が多く所属しており、金銭や物品だけでなく、情報や人材も取引する。中には違法な物や奴隷も含まれると噂される。リーダーはジェイコブ・メルカトール(Jacob Mercator)。
魔物の領域
世界には未開の地が多く残されている。
未開の地には、ゴブリン、オーク、オーガ、ドラゴン等が生息しており、迂闊にも非力な人間がそれらに近づけば命はない。
人間と魔物の領域は不思議と均衡を保っており、領地を巡った大規模な戦争は発生せず、時折命知らずが相手の領域奥深くに足を踏み入れトラブルを起こす程度である。